雑記帖

娘と猫と海外ドラマを愛するOLのブログ

ドラマ・シリコンバレーがおもしろい

妊娠で睡魔に蝕まれてからだいぶ量は減ったものの、隙間時間には海外ドラマばかり見ているわけですが(読書してなさすぎ、やばい)、

中でも、最近はまっているのがHBOの「シリコンバレー」です。

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舞台はタイトル通りシリコンバレー(のパロアルト市)で、名だたるIT企業はじめ、それに続かんとするITスタートアップがひしめく街。主人公のリチャードと親友のビッグヘッドはhooliというgoogleappleを混ぜ合わせたようなIT大企業に勤めつつ、アーリックという投資家?が運営するシェアハウスで、音楽アプリ「パイドパイパー」の開発を目指している。そのためにつくった圧縮アルゴリズムが、実はビジネス展開の可能性を秘めた驚異的な優れもので(開発した本人は気づいていない)、それに目をつけたhooliや、大富豪投資家から買い取りや投資の声がかかり……という話。
 
まず冒頭のいまいち盛り上がらないパーティシーンのおかしみが最高で、心つかまれます。「ハメを外そうぜ!」とシャウトするバンドのステージから始まり、ズームアウトするとシラーっとした会場。googleに20億で会社を売却したスタートアップの祝勝パーティらしいのですが、ギークしか集まってないからか全然盛り上がっていません。しかも男女も別れて固まっているっていう。思春期の中学生かよと。
そんな中、件の成功者スタートアップメンバーだけが興奮気味に、僕たちはこのソフトで世界をよりよくしているぜ!フォー!とかなんとか言ってドヤ顔します。
この「世界をよりよくする(making the world a better place)」というセリフが、意識高い系スタートアップ皮肉りとして、このドラマの中で何度も出てきます。どいつもこいつもプレゼンの締めくくりにこのセリフをドヤ顔で決めるみたいなシーンもあったりして、要所要所、意識高い系IT業界への悪意に満ちています。
私はIT業界にはとんと無知なのですが、スティーブ・ジョブズはじめ、実在の人物や会社もちょいちょいネタにされていたりして、詳しい人はよりニヤリとできるのかも。
実際、イーロン・マスクが、このドラマに対して「マイク・ジャッジシリコンバレーにバーニング・マンのような文化もあること知らないんだろうな」的な批判をしてたという記事を読みましたが、知ったところで大して変わらないのでは…というか、意識高い系ヒッピー文化として、むしろよりネタにされそうな気がしてしまいます(笑)。
そんなシニカル目線の一方で、純粋に、今ここが成り上りたちの最先端の戦場なんだ!というワクワク感もあり、そのバランスが絶妙です。
 
あと、登場人物の顔が最高です。なんというのか…皆、絶妙に腹立つ顔をしています。
特に、リチャードの親友役のビッグヘッド(←このあだ名もなんなの)のなんともとぼけた顔(右)。実際ドラマ内でも「いい奴だけど役立たず」感をこれでもかというほど発揮していてほれぼれです。kawaii!!!
 
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第1話で私に強烈な印象を残したビッグヘッド。しかしドラマのトップ画像をよく見るといないではないの…?と思ったら案の定、圧縮アルゴリズムを武器にパイドパイパー社を起業することになった第2話で、「いい奴だけど役立たず」ゆえ、彼は早々にチームから外されてしまうのだった。悲しい…。でもこれであっさり終わる気がしない(ほど、よい顔!な)ので、今後のシーズンで、彼の役回りが重要になる展開があると期待。
 
キャラの濃さを語りだすときりがないのですが、根拠のない自信に満ち溢れたリア充、アーリックが、社名のアイデアを練るべく、マジックマッシュルーム食べて伊藤英明ばりにハイになりながら瞑想するシーンだけでも、ああ、多くの人に見てもらいたい…!
 
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making the world a better place!!! making the world a better place!!!
 
 
huluで毎週一話ずつの配信で、Netflixの世界同時一気公開に慣れてしまった身ではイライラしていましたが、あっというまに今週末でシーズン1が終了。
シーズン2早よ!!